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2024.08.22
  • お知らせ

「つるりんちょ。トリートメント」について

いつもつるりんちょ。をご愛用いただき、ありがとうございます。
髪にドラマを。代表の川畑賢太と申します。

最近、SNSの一部で「つるりんちょ。を使い続けると髪によくないのでは?」というご不安の声を拝見します。
もちろん、そのようなことはありません。

つるりんちょ。の開発メーカーとして、また、髪質改善専門の研究開発メーカーとして、この場で正しい情報をお伝えします。

ご愛用くださっている皆さまの安心につながればと考えております。
また、ご自身の判断材料にしていただければ幸いです。

まず、今回の件の結論です。

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1. 「つるりんちょ。」を使い続けて、髪質が悪化することはありません

2. 「つるりんちょ。」は、ご自宅で毎日ご使用いただけます
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このようなことをご説明する背景をお話させていただきます。

お知らせの背景

まず、SNS上である投稿が拡散されました。
投稿の主旨をまとめると、以下の3点です。

【1】「つるりんちょ。トリートメント」には、「酸熱トリートメント」と同じ成分が配合されている

【2】「酸熱トリートメント」(およびその成分)は、専門知識のある美容師しか扱えないもの。その成分が配合された「つるりんちょ。トリートメント」を、自宅で使うのは危険である

【3】効果が切れると、髪の状態が悪くなる

ここには、複数の誤った情報が含まれています。
髪質改善の専門メーカーとして、順に説明したいと思います。

まず、話の前提となる「酸熱トリートメント」についてです。

「酸熱トリートメント」とは?

美容室で施術される薬剤⁺熱処理を行うトリートメントメニューです。
具体的には、酸性の薬剤を毛髪に塗布し、アイロンで熱を通し定着させるまでの技術を指します。
薬剤と技術によって髪の仕上がりが大きく左右されるため、技術と知識が必要な高度な施術メニューです。

大きく分けても10種類以上あり、使用される薬剤はさまざまです。また、同じ成分名の薬剤でも、その種類は無数にあります。

なお、投稿に関連して、「酸熱トリートメントは、髪をペタンコにしてキレイにみせる」という発信がありましたが、酸熱トリートメントにそのような効果はありません。

以上を踏まえて、投稿の3つの主旨に答えていきます。

1.「つるりんちょ。トリートメント」には、「酸熱トリートメント」と同じ成分が配合されている?

【結論】「つるりんちょ。トリートメント」に配合している「レブリン酸」は、酸熱トリートメントでも使われる成分です。しかし「同じ」ではありません。

まず、投稿の文面からは、
・「同じ成分」が何を指しているか
・「同じ」の定義は何か
が読み取れません。

そのため、投稿の文脈から、【つるりんちょ。に配合している「レブリン酸」は、酸熱トリートメントで使用されており、その効果・作用などは酸熱トリートメントの施術効果と全く同程度である】というお話だと考えました。

この前提に沿ってお答えします。

「つるりんちょ。トリートメント」には「レブリン酸」という成分を配合しています。
髪にとって大きなメリットがあるため採用しました。(メリット・デメリットについては、後で詳しくお話します)
この「レブリン酸」は、酸熱トリートメントの薬剤としても使用されることがあります。

では、「つるりんちょ。トリートメント」に配合するレブリン酸と、酸熱トリートメントで使用される薬剤のレブリン酸の効果が同程度かというと全く異なります。

同じ成分名表記でも、種類は様々です。
また、配合量・処方が異なれば、その作用や効果は全く別の結果となります。
なおかつ、酸熱トリートメントは、アイロンを使って熱処理を加えますので、このような施術の有無によっても、成分の作用の仕方が変わります。

そのため、同じ「レブリン酸」という成分を使用していたとしても、ホームケアのトリートメントと、美容室で行う酸熱トリートメントは、まったく別の土台の話です。美容師や薬剤・開発に携わる者であれば、同じものとして語ることはできません。

なお、「レブリン酸」は、ホームケアトリートメントに広く使用されている成分ですので、仮に「酸熱トリートメント」と同じ成分が入ったホームケアが髪をダメージさせるとしたら、美容室専売品の80%以上の商品が同じカテゴリーになります。

2.「酸熱トリートメント」(およびその成分)は、専門知識のある美容師しか扱えないもの。その成分が配合された「つるりんちょ。トリートメント」を、自宅で使うのは危険?

【結論】「つるりんちょ。トリートメント」を自宅で使うのは、危険ではありません。

確かに、酸熱トリートメントは、専門知識のある美容師しか扱えない技術です。
薬剤の選定、アイロンを使った熱処理など、高度な技術が必要です。

しかし、「主旨1」でお話した通り、「酸熱トリートメント」と「ホームケアのトリートメント」は全く別のことです。
同じ表記名の成分を配合しているからといって、危険になることはありません。

仮に、「酸熱トリートメントで使用するレブリン酸」でも、よほど高濃度のサロン仕様で作らない限りは髪が傷むことはありません。
傷む可能性があるとしたらとしたら、別の酸熱トリートメントの成分(グリオキシル酸など)が高濃度で配合され、毎日使い続ける場合です。

レブリン酸に関しては、処方の仕方によって、高濃度であってもダメージすることはありません。(弊社のサロンケア用レブリン酸商材「MAS-o」に関しては、10%以上の濃度でも、毎日問題なく使っている美容師スタッフもいます)

「つるりんちょ。トリートメント」については、当然、一般ユーザーの方が毎日使用されることを前提に成分を配合しています。
開発者であり、現役美容師でもある私が、0.05%刻みで配合量を調整し、継続使用した際の毛髪の状態を何度もテストし、ご自宅で髪をキレイにするために最適な濃度を採用しました。
毎日、ご自宅でご使用いただいて問題ありません。

(なお、「つるりんちょ。トリートメント」のレブリン酸の濃度は1%未満です)

3.効果が切れると、髪の状態が悪くなる?

【結論】「つるりんちょ。トリートメント」の使用をやめたとしても、髪が元の状態より悪くなることは100%起きません。

そもそも、「つるりんちょ。」を使って、髪がサラサラになったり、まとまりやすくなったりするのは、「レブリン酸が配合されているから」ではありません。
つるりんちょ。独自の処方によるものです。

簡単にご説明すると、つるりんちょ。は、「シャンプーで髪の凹凸を補い、その後に使うトリートメントの浸透をよくする」という仕組みでキレイな髪に導きます。

シャンプーに高い補修効果があるため、その効果を最大限に引き出すためにまず「3分間泡パック」を行います。これによって、シャンプー後には、トリートメントがしっかり浸透する下地ができます。この状態でトリートメントを長く置くと、髪質によって重たくなる場合があるため、すぐに洗い流すことがポイントです。

この正しい使い方を続けることで、日に日にキレイな髪に近づいて行けます。
後からつけが回ってくるような仕組みで、見せかけのキレイさを作っているわけではないため、使うのをやめたからといって、髪が元の状態より悪くなることはありません。


以上が、投稿の主旨に対する「つるりんちょ。トリートメント」の正確な情報です。


ここまでお読みいただいて、何度か登場する「レブリン酸」という成分について、より深く知りたいと思っていらっしゃる方もいるかもしれません。

ご自身の大切な髪に使用するものですから、ぜひくわしく知っていただいて、ご判断いただきたいと思います。そのため、少し専門的になりますが、「レブリン酸」の効果と、なぜ、つるりんちょ。にレブリン酸を採用しているのか、お話したいと思います。

毛髪のダメージとは?

毛髪のダメージは、大きく分けて2つあります。

1.物理的ダメージ
紫外線や物理的におこるダメージ

2.化学的ダメージ
カラーやパーマなど化学物質を使ったダメージ

一度でもカラーやパーマの施術をすると、まず最初に毛髪表面の脂質(18-MEA)が失われます。これがダメージの始まりです。

それと同時に、髪のイオン結合が乱れ、タンパク質(ペプチド結合)が壊れてゆきます。
また、酸化の過程でジスルフィド結合にシステイン酸が生成され、毛髪強度の低下が起きます。

・イオン結合
・ペプチド結合
・ジスルフィド結合
・水素結合
これらが、毛髪に最も大切な4つの結合です。

これら毛髪の四大結合のうち、特に、イオン結合を再結合(毛髪の水分量やハリコシに大きく影響する結合)させることが、美髪に大きく影響します。
※ペプチド結合は再結合不可で枝毛の原因、ジスルフィド結合は再結合可能です。

ここに、レブリン酸が関わってきます。

レブリン酸が美髪づくりに効果的な理由

イオン結合を再結合させるには、レブリン酸は非常に有効です。
だからこそ、サロンケアでも高濃度で使われることが多いです。
ホームケアでも、低濃度で使用することで、穏やかに毎日毛髪の結合を整えることができます。これが、レブリン酸の最大のメリットです。

また、次のようなメリットもあります。
・レブリン酸はそこまで架橋力(毛髪に残る力)が強くないため、低濃度では髪に蓄積しない
・イオン結合を再結合させるとカラーの持ちも良くなる。
・毛髪の水分量をコントロールできるので乾燥を防ぎ髪をしなやかにする

髪の美しさやおしゃれを楽しみたいという皆様にとって、価値のある成分だと考えています。

一方、デメリットもあります。

一番には、非常に高価な原料だという点です。

また、処方においては濃度の調整が重要になります。
例えば、濃度5%以上の処方で間違った処方をすると、逆に染料を潰してしまうこともあります。(カラーが抜けてしまう)

当社の研究では、次のような注意点も判明しており、これらも踏まえて商品開発を行っています。

・濃度15%以上だと毛髪を硬くする傾向がある(同時に柔らかくする処方をしないと成立しない)
・高濃度10%以上で毎日素手で長時間使い続けると手荒れする可能性もある。(どんな酸でも、手荒れの可能性はある(レモンでも手荒れはします)


このように、レブリン酸には、髪に対して大きなメリットがあります。
だからこそ、デメリットもしっかり把握したうえで、最善の結果を得られるよう成分・処方を選定し、製品開発を行っています。

大切な皆様の髪に使っていただくのですから、効果・安全性の両方で自信を持ってお届けできるものだけをご提供しています。

髪を大切にされている皆さまへ

私たち「髪にドラマを。」は、現役美容師が商品開発を行っている髪質改善・縮毛矯正専門のメーカーです。

髪質改善専門の美容師として、「酸熱トリートメント」の施術を行います。
お客様に最高の仕上がりを得ていただけるように、その酸熱トリートメントで使用する「薬剤」も自社で開発しています。
そして、これらを全国1500店の髪質改善専門店でご提供しています。

また、髪質をキレイにしたい方々が、美容室にいらっしゃらないときでも、ご自宅で毎日、キレイな髪づくりをしていただけるように、ホームケアを開発しました。それが、「つるりんちょ。」や「いるかのせなか。」です。

このように、今回話題になった「酸熱トリートメント」「ホームケア」ともに、薬剤開発・処方選定・施術・使用方法のご提案、そのすべてに一貫して携わっていますので、そのメリットもデメリットも深く理解しています。

そのうえで、髪で悩む方々に最善のヘアケアをお届けしたくて、ご提供しているのが「つるりんちょ。」や「いるかのせなか。」です。
使い続けて髪が悪くなるような製品を開発・販売することは、私たちにとってはまったく意味がありません。

「髪質改善でお客様も美容師もハッピーに。」

これが私たち【髪にドラマを。】の合言葉です。

情報が溢れており、何が正しく、何が間違いか分からないというお声はたくさん伺います。
更に、つるりんちょ。ユーザー様は、髪をとても大切にされている方が多い印象です。
その分、今回のような曖昧な情報に不安になられた方も多かったかと思います。

今回、元となる情報が事実とあまりにかけ離れ、曖昧だったために回答が難しく、検討期間が長くなってしまいました。
髪にドラマを。としての発表が遅くなったこと、大変申し訳ございません。

今日のお知らせが、愛用者の皆様のヘアケアの参考になりますように。
引き続き、全力でサポートいたします。
不安なことや気になることはいつでもご相談ください。
全社員、皆様が美髪になり、たくさんの笑顔が日常に増えることを心から応援しております。

髪にドラマを。
代表取締役 川畑賢太